栗塚氏の英断

一昨日、久し振りに京都市内、高瀬川の川岸にある 小粋なお店で栗塚氏と会食を致しました。

先日、某スポ-ツ紙に栗塚氏のインタビュ-記事が掲載されました。紙面が限られているので詳細はインタ-ネット上で詳しく載っています。記事の中には2年前にPXGXFのモデルをされた事も書いてくださっています。

この画像はその際、今回会食した お店の2階にあるワインバ-で撮影した画像です。

氏は、この画像を大層お気に召されていました。

 

会食中の一番の話題は、長年住居とされてきた南禅寺300坪の敷地を売却され、北白川にある4階建てのビルを購入された事でした。「僕の年齢から考えると、こじんまりとした瀟洒な和風建築に移転するのが妥当と思う人が多いだろう。

でもね、僕には、まだしなければならない事があるんだよ。」と言われました。

移転され、初めての冬はコンクリ-ト建築の冷え込みの厳しさに肺炎になる手前迄になったそうです。

人に頼る事を戒めておられる氏は、手荷物さえ同行した私に持たすような事はなさいません。

それなのに、人に何かを差し上げる事は大好きです。

お会いする度に「今日は何もないんだよ。あっ そうそうパンがあった!召し上がれ」小さな甘いパンを下さる事もあります。

先日は大文字鑑賞の際に買われたサイン入りの美しい大振り うちわを頂きました。

 

会食も終わり、お店を出ましたら高瀬川の上空に涼やかな月が二筋の羽衣のような雲の合間に見えました。

夕方迄、降っていた雨に洗われたのでしょうか。涼やかな真珠のような お月さん。

「綺麗な月が見れて良かったね・・・」傍らでおっしゃる栗塚氏。

ご自分を律する意思の強さと、人間愛溢れる お人柄。

 

移転の御案内状に書かれた言葉

此の五月で八十二歳を迎え、いよいよ人生最後の約束を果たす時期となり、良き場所を得たのを機に記念館の完成に向けて努力してまいる覚悟です。略